1年間の気候の変化 世界各地との比較

日本および世界各地の気候特徴

快適な室内環境をつくるためにも、日本の気候を知る必要があります。ここ神奈川県横浜市の夏も、暑さと湿気が同時にやってきて厳しい季節になります。
「日本は四季のある国」などと言われますが、日本と世界各地の気候にどの程度違いがあるのか、1年を通しての気候変化を確認してみます。

横浜市 年間の温度・湿度グラフ

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1年間の温度・湿度変化をグラフに表すとき、次にあるようなグラフが一般的です。

しかし今回は、少し違ったグラフで日本の気候を見てみます。

横浜市 年間の温度・湿度クライモグラフ climograph

以下のグラフは、横軸(X軸)に月平均相対湿度、縦軸(Y軸)に月平均気温をとっています。これは、グラフの線(ループ)の形と、線の位置から、その気候が人間の生活環境として適しているかどうか判定できる特徴があるグラフです。

1月はグラフの左下に位置していることから、気温・相対湿度ともに低いことが分かります。
6〜8月はグラフの右上に位置しており、気温・湿度の両方が高いことが分かります。

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札幌、横浜、那覇 年間の温度・湿度クライモグラフ climograph

次に、日本国内の3地点(北海道札幌市、神奈川県横浜市、沖縄県那覇市)についてグラフで確認します。那覇は年間を通じ変動の幅が小さく、そして那覇と横浜のグラフは、全体に左下から右上方向にのびている(傾いている)のが分かります。

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世界各地の年間の温度・湿度クライモグラフ climograph

今度は世界各国との比較を行います。グラフは少し密集していますが、日本3ヶ所のグラフを直交するように、スウェーデン・ストックホルム(水色)とドイツ・ベルリン(藤色)のグラフがあります。

夏の日差しを遮れば、涼を得やすいドイツ、スウェーデン等

スウェーデン・ストックホルム(水色)とドイツ・ベルリン(藤色)は、日本のグラフと傾きが反対であり、ストックホルムとベルリンは、夏は湿度が下がり冬には湿度が上がることが分かります。
これは「西岸海洋性気候」という気候の特徴です。夏は湿度が低いために、暑くても汗が直ぐ乾くことで体温が下がり、涼しさを得られます。すなわち、日差しを遮れば涼を得やすいといえます。

グラフの左上に2つの国が離れて存在していますが、スーダン・ハルトゥーム(薄水色)、エジプト・アスワン(うすい赤色)です。スーダン・ハルトゥームは非常に気温が高く、その期間が長いですが全体に相対湿度が低いことが分かります。

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横浜市、ドイツ、フィリピン、スーダン 年間の温度・湿度クライモグラフ climograph

グラフが密集して少し見にくいため、特徴的な4地点を選び出しグラフにしました。
横浜市(青色)に対して、直交するようにドイツ・ベルリン(藤色)、そして横浜の上部にあるフィリピン・マニラ(橙色)は年間を通して高温多湿。左に離れてアフリカ・スーダン・ハルトゥーム(薄水色)があります。

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夏の暑さ対策を考える

多少、気温が高くても日陰に入ればヒンヤリすることを経験したことがありますが、これは相対湿度が低い可能性があると思われます。(「可能性がある」の意味は、ここでは放射による人体への温度影響を考慮していないためです。)

人は汗をかくことで体温を下げようとしますが・・・

人間は体温を下げるために汗をかきますが、その汗が蒸発することで体が冷える(気化熱として体温が奪われる)わけです。しかし、日本の夏は空気が大量の湿気を含んでいるために、汗が蒸発することができず、汗は流れるだけで中々乾きません。

多少の暑さの時は通風でしのげますが、猛暑の時ばかりはエアコンで温度・湿度を下げるほか方法はありません。室内にいても熱中症になってしまう理由はここにあります。そう考えると、日本の夏は台風も上陸し、大変厳しい気候であることが分かります。
これらを考えますと、日本の夏は、ある意味ではアフリカ・スーダンよりも厳しいのかもしれません。

次の記事では、空気中の水蒸気・雲などで散乱する太陽光(散乱日射)も、室温などの温度上昇に影響することを、温度計測を行うことで確かめました。
直射日光だけでなく散乱光も室内が暑くなる原因・http://sab.co.jp/journal/diffuse-sunlight-influence/

気象データの出典:
日本の3地域は、気象庁ウェブサイト・気象統計情報の平年値。
世界の各地域は『平成24年 理科年表/国立天文台編 丸善出版』。
以上のデータをもとに、各グラフを私・柴好弘が作成しました。

なお、文中で「climograph」の読みを「クライモグラフ」と記しましたが、「クリモグラフ」という読み方も多いようです。
国際化が進む中で、カタカナ英語の弊害をなくすためにも、英語の発音に近い「クライモグラフ」としました。