シロアリ対策について
シロアリ対策には、木材を薬剤処理する方法もありますが、シックハウス対策において、以前使用されていたような強い薬剤(クロルピリホス)の使用が規制されています。
木材表面に薬剤等の処理をする場合、現場で塗布する方法では、木材の表面から数ミリ(実験結果では1mm程度)しか染み込まないため、木材表面に自然発生する割れからシロアリが侵入する可能性があります。
木材表面の薬剤等の処理によりシロアリ対策を考えるのならば、工場で木材に薬剤を含浸させる「インサイジング処理」等を行わないと十分とはいえません。
物理的にシロアリの侵入を防ぐ
以上の問題点から、薬剤や木材の表面処理に頼らず、物理的にシロアリの侵入を防ぐことを第一に考えています。
建築現場にてホウ酸系防蟻剤よる処理
ホウ酸系防蟻剤を木部に含ませることにより、シロアリ対策を行う方法。建物上棟後に床下などを含めて木部の処理をすることが可能です。
基礎断熱工法を標準としているSHIBA建築工房では、ホウ酸系防蟻剤を採用しています。
シロアリの巣(コロニー)を壊滅させる
物理的に防ぐ方法でも完璧とは言い切れません。そこで、万が一シロアリが侵入したとき、または侵入を防ぐためにシロアリの巣を壊滅させる方法、ベイト工法(セントリコン・システム)があります。
薬をまかずに巣ごと退治するシステム。薬剤を木材に塗布する等のバリアー工法に比べ、薬剤の使用量が非常に少量ですみます。
薬剤は特殊な容器に納めて地面に埋め込まれますので、人やペットが薬剤に触れる可能性はほとんどありません。
【従来の方法】
床下に防蟻剤を散布するのがいままでの防除工法。シロアリが家屋に侵入しないようバリアをつくる工法で、根本的な防除法ではありません。地中のコロニーは温存され、防蟻剤のバリアに隙間ができると再び侵入する危険性があり根本的な防除はできません。
床下に防蟻剤を散布するのがいままでの防除工法。シロアリが家屋に侵入しないようバリアをつくる工法で、根本的な防除法ではありません。地中のコロニーは温存され、防蟻剤のバリアに隙間ができると再び侵入する危険性があり根本的な防除はできません。
しかし、シロアリを根絶することはできません
ヤマトシロアリなどは、日本の広い範囲に生息しており、敷地内のヤマトシロアリを駆除したとしても近隣から飛来してくるため、残念ながら根絶することは難しいと考えた方がよいと思います。
このため、話は戻りますが「物理的にシロアリの侵入を防ぐこと」が最も大切なことであると言えます。