ヨドコウ迎賓館(旧・山邑邸) フランク・ロイド・ライト設計

2013年5月のウェブサイト・リニューアルに伴い、旧ウェブサイトにて紹介していた、ヨドコウ迎賓館(旧・山邑邸、神戸市)に訪れた時のレポートを、このJournalに移設します。(2013年5月6日)

探訪記

ヨドコウ迎賓館(旧・山邑邸) フランク・ロイド・ライト設計 ( Frank Lloyd Wright )

2007年4月、初めての神戸へ街並み見学に行きました。
まず最初に、高級住宅地として聞いていた六麓荘を訪れました。
街並みの写真撮影をする予定でしたが、想像を超える豪邸群に圧倒され、写真撮影する気持ちが起きませんでした。

六麓荘を脳裏に焼き付けた後、次の目的地、ヨドコウ迎賓館(旧山邑邸・重要文化財)へ向かいました。兵庫県芦屋市の小高い丘の上に建っています。


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略歴

フランク・ロイド・ライトにより設計されたこの建物は、1923年に着工し、1924年に竣工(完成)。
灘の酒造家・八代目 山邑(やまむら)太左衛門の別邸として計画された。
1974年には国の重要文化財に指定され、1989年からは一般公開。

詳しい来歴は、ヨドコウ迎賓館の紹介サイトをご覧頂くとして、1995年の阪神淡路震災により一部破損。
私が見学に行った時は、震災被害の修理が完了した後でした。
日本で数少ないライトの作品。
急な坂道の途中にこの建物はありました。

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残念ながら、室内は写真撮影禁止。
斜面に建つこの建物は、鉄筋コンクリート造4階建て。迷路のように入り組んだ部屋構成になっています。

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室内撮影が許可されてないので、せめて屋上からの眺めを。

室内の作りは、非常に緻密で、これを施工するのにどれほどの手間がかかったのであろうかと心配になるほど。日本の風土・気候を考慮し、通風計画を考えられ開口部には緻密な工夫がされていました。

屋上から軒先回りを見ましたが、大谷石が風化して劣化が進んでいました。
建築設計者の中には、現在でも好んで大谷石を選択する方がいますが、経年変化を知る私たちは選択することはありません。
この建物では、材料の少ない昔だからこそ、大谷石を選択したのかもしれません。

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幾何学模様、デザイン、これらは決してまねの出来ることではなく、あらためて素晴らしいと感じました。
この建物は、エントランス回りの外観が一番美しく感じました。
離れたところから見れば、より良いポイントがあったのかもしれません。